病気の話

【第58回】
膀胱がんについて

 膀胱がんとは膀胱にできる悪性腫瘍のことです。
 どこにできる癌にもいえることですが、膀胱癌にもいろいろな種類があります。「大腸の検査をしたらいくつかポリープが見つかったが、そのうちのいくつかは癌化していた。」という話を聞いたことがあると思いますがそれと似ています。
 比較的生命を脅かさないものから、すぐに命に関わるものまであるのです。その決め手は悪性度(グレード)と浸潤度(ステージ)です。悪性度とは腫瘍の細胞検査(病理検査)を行うことによって判明するもので、その細胞群のたちの悪さです。
 専門的にいうと未分化なものほど悪性度が高く、分化度の良いものほど、悪性度は低いのです。浸潤度とは癌が浸潤している程度です。局所の浸潤から遠隔転移までいくつか分類されていますが、もちろん転移を起こしているものは最も悪い分類に入ります。
 一般的に悪性度の高いものは成長も早く、転移もしやすいので、浸潤度が高い場合が多く、命に関わる事が多くなります。以前膀胱癌で亡くなった松田優作はこれにあたるわけです。
 幸い、悪性度が高く、浸潤度が高い膀胱癌は多くありません。しかし、専門医の診断が必要です。
 主な症状は血尿です。排尿時痛を伴う膀胱炎などとは違い、症状がない無症候血尿が特徴的です。症状があった場合にはかかりつけの医療機関に紹介してもらい、専門医に受診することをお勧めいたします。


 
令和2年12月
家田医院
家田和夫
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