杉並区医師会は区民の皆様の健康の保持・向上を目的に、各種健診・休日診療・予防接種・講演会・児童生徒の健康管理・救急及び災害時医療・介護認定審査等の事業を行政(杉並区)とまさに車の両輪の関係で実施しています。
このコーナーでは、杉並区医師会が医療現場から得られた情報を基に医療の専門家としての対策を考え、その具現化した内容を医療情報として皆様に発信することを目的としています。
【第16回】休日等夜間急病診療所について(特に令和5年5月8日以降の発熱外来に関して)[2023.04.27掲載]
Q1. 休日等夜間急病診療所って何?
杉並区では、杉並区と杉並区医師会が協力し、多くの医療機関が休診する時間帯に急病になられた方が、身近なところで診療を受けられるように、急病診療事業を実施しています。その一つが休日等夜間急病診療所です。
Q2. いつ・どこで・だれがやっているの?
いつ診療を行っているかに関しては、この杉並区医師会の公式ホームページの休日・夜間・救急 診療のご案内をご参照ください。また、杉並区の公式ホームページのトップページ > くらしのガイド > 救急医療・防災・防犯 > 救急医療 > 平日夜間小児・休日等急病診療所の項目にも記載があります。
休日等夜間急病診療所の所在地は杉並保健所2階です。
〒167-0051 杉並区荻窪5丁目20番1号
お問合せ 電話 03-3391-1599
FAX(聴覚・言語障害等の方専用)03-3391-6099
JR中央線「荻窪駅」、または東京メトロ丸ノ内線「荻窪駅」徒歩5分
診療は、杉並区内の医療機関に所属する医師および近隣の大学附属病院等(杏林大学、順天堂大学、東京医科大学、国立成育医療研究センター等)の医師になります。出務医は基本的に毎回異なりますので、慢性疾患の定期診療をご希望の場合は他の医療機関を受診して下さい。
★いずれも受付は診療終了時間の30分前までです。
★急病診療では対応が難しい症状もありますので、事前に必ず電話でお問合せください。
Q3. 熱のある時にもみてもらえるの?
現在、休日等夜間急病診療所では、発熱者の診療を行っております。お問い合わせの上ご来院下さい。ただし。令和5年5月7日までは、新型コロナウイルスのPCR検査、インフルエンザ抗原定性検査等のエアロゾル発生の可能性がある診療行為は、日曜日・休日の日中の発熱外来のみで行っています。
Q4. 発熱外来はなぜ1階で診察をしているの?
新型コロナウイルス感染症は、発生当初は、インフルエンザ以上の重症化の可能性があること、その一方で治療薬、ワクチンなどがないことより、政府により非常に厳しい感染対策、感染者に対する行動制限が行われました。ソーシャルディスタンスという言葉が盛んに用いられたのはこの頃です。
休日等夜間急病診療所は杉並保健所の2階にあります。同じフロアーには杉並区の感染対策の中枢となる部署があります。そのため杉並保健所内でのクラスター発生を危惧して発熱者の診療を休止しました。
しかし、多くの区民の方からの発熱者の診療の希望があり、その御要望にお答えするために杉並保健所内での発熱者の診療に関して感染対策の専門家にご指導をいただき、令和2年11月8日より杉並保健所の1階入り口付近で発熱者の診療を行う発熱外来を設けました。尚、発熱外来では「発熱者の保健所内での滞在時間を可能な限り短くする。」という専門家からのご指導に従い「預り金制度」による診療を行っております。
Q5. 新型コロナウイルス感染症の法律上の取り扱が変わると何が変わるの?
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類は、令和5年5月8日に現在の「2類相当」から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられます。
新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同等になると言っても、医療機関での感染対策は従来とほぼ同じものを求められています。一方で、厚生労働省からは3月13日以降マスクの着用は個人の判断に委ねるとの通達が出されました。
令和2年当時の状態を基本に作成された休日等夜間急病診療所の感染対策は、2年以上経過した現在では一部が時代にそぐわないものとなりました。そこで現状にみあった感染対策に関して再度専門家のご指導を仰ぎ新たな診療体制を構築しました。
Q6. 5月8日以降の休日等夜間急病診療所の診療体制に関して
感染対策の専門家から新たにいただいたご指導に従って、発熱者、熱のない方ともに2階の診療所内で各々を分離して診察いたします。新型コロナウイルスのPCR検査、インフルエンザ抗原定性検査等もすべて2階の診療所内で行うように変更いたします。受診予約、来院時間の厳守、マスク着用の上ご来院ください。これらに伴い令和5年5月8日以降は日曜・休日の日中に1階入り口付近で行っていた発熱外来は中止いたします。
尚、発熱外来で行っていた発熱外来受診時の「預り金制度」は、「発熱者の保健所内での滞在時間を可能な限り短くする。」という点で今回のご指導でも推奨されましたので、しばらくの間は継続させていただきます。また、地下の薬局に関しては、感染対策の専門家より換気に関するご提言をいただきましたので、それに従って通常の運営をいたします。
杉並区医師会 地域医療部委員会